令和7年度
岡崎商工会議所青年部
卒業生インタビュー
有限会社T.N.Y
取締役会長
鳥居直之君
父から受け継いだ会社を守り続けてきましたが、若くして経営を任された頃は経験も浅く、社員を抱える責任の重さに悩む日々でした。仕事に追われ、家族との時間を削ることも多く、子どもたちから「父は家にいない人」と言われたこともありました。それでも支えてくださったお客様や仲間のおかげで、なんとか続けてくることができました。今では息子が後を継ぎ、共に現場に立つことも増えています。多くを語らず背中でしか示せませんでしたが、その姿が少しでも息子に伝わり、会社を次の世代へと繋げようとしてくれていることが何よりの誇りです。
中学の同級生に誘われたのがきっかけでした。同窓会で再会し「一緒にやろう」と声をかけてもらい、気負わず青年部に入会。特別な理由はなく「少し背伸びしてみよう」という気持ちでしたが、その一歩が仲間との出会いや学びにつながり、経営者としての自分を形作ってくれました。父から受け継いだ会社を息子へ託す今、青年部での経験と縁が大きな支えだったと改めて感じています。
特別に大きな功績を残したわけではありません。でも例会や委員会、仲間との語らい、その一つひとつが忘れられない思い出です。たこ焼き例会で笑い合ったこと、委員会後の飲み会で夜更けまで語り合ったこと。小さな出来事の積み重ねが、自分を形作ってくれました。大事なのは「何をしたか」より「誰と過ごしたか」。肩書きや成果より、仲間と本音で笑い合えた時間こそが自分の原点であり、これからも大切にしたい宝物です。
若い頃は仕事に追われ、家にはほとんどおらず、家族との時間を犠牲にしてきました。今は息子が会社に加わり、少しずつ肩の荷も軽くなり、自分の時間も持てるようになりました。休日には仲間と出かけて美味しいものを食べたり、旅行に行ったり、時には家族とゆったり過ごします。昔は出来なかった小さな楽しみを大切にできるようになり、それが心の豊かさにつながっています。。
良くも悪くもいろいろな人がいて、積極的に出れば必ず得るものがあります。一歩踏み出せば多くの仲間とのつながりが生まれます。仕事につながることは多くはなくても、そこで得た交流や学びは自分を支える力になりました。後輩の皆さんには、恐れずに挑戦し、仲間と過ごす時間を楽しんでほしいと願います。
取材担当 令和7年度地域振興委員会